軽井沢町自然保護対策要綱の保養地域について

軽井沢町自然保護対策要綱とは

軽井沢で不動産を購入する時、必ず見ることになる「軽井沢町自然保護対策要綱」ですが、最初は何だろうと?と思う方が多いと思います。

軽井沢町の伝統とすぐれた自然を保持し、明るく健康的な国際保健休養地としてのまちづくりを推進するために昭和47年に制定されたこの「軽井沢町自然保護対策要綱」ですが、別荘や住宅を軽井沢に建築する場合に関係する部分、建ぺい率や最低面積、また、7月25日~8月31日の工事自粛なども定められています。

軽井沢では、軽井沢町自然保護対策要綱でいくつかの地域にわけられています

  • 保養地域
  • 住居地域
  • 集落形成地域
  • 緩衝地域
  • 商業地域

今回はこの中の「保養地域」について解説します

保養地域について

保養地域とは「第一種低層住居専用地域、無指定地域(集落形成地域を除く)」のことで別荘地の多くはこの地域に含まれます。全国的にもトップレベルの規制の厳しさだと思います。自分が建てる時に、いろいろな制約があり大変だと思いますが、それはお隣に新たに建築される場合も同様の制約があり、環境が維持されやすいという安心感にもつながっています。

軽井沢 保養地域

① 区画は1000㎡(約302.5坪)以上となっています。1900㎡の土地を持っていたとしても2分割にすることはできません。(この要綱が制定される前に分割されたものや、後で出てくる「緩衝地域」で1000㎡以下に分筆されている土地があります)

② 建ぺい率 敷地に対する建坪(1Fの面積)が20%に制限されています。つまり1000㎡の土地の場合、200㎡(約60坪)の建築が可能です。逆に言うと、敷地の80%は庭として残してくださいということですね。

③ 容積率 建物の全体の面積も敷地の20%に制限されています。つまり、平屋でも2階建てでも総面積は同じ面積までしか建てられません。

④ 建物の高さも10mに制限されていて、3階建ても建築できません。

⑤ 平らな陸屋根は禁止されています。勾配は20%以上にして、軒も50cm以上出してください。軒を多く出すことにより、雨などが壁にあたらず建物にとっても良いと思います。ただ、軒部分も⑦~⑨の後退距離にかかわるので注意が必要です。

⑥ 色彩については言葉ではうまく説明できませんが、明るすぎる色はダメなようです。軽井沢の林などの景観に合う落ち着いた方が別荘としては品格があっていいですよね。

⑦ 建築する場合、道路から5m離す必要があります。これは壁面からでなく水平投影外周線からです。水平投影外周線とは、建物を上から見た時の外周のことで、その中には軒やデッキなども含まれます。つまり上の図で緑の部分に上から見て建物の一部でも掛からないように配置しないといけません。

⑧特定道路とは軽井沢町で決めている大きな道路(国道18号など)と線路のことで、通常の道路と違い10m離す必要があります。道路からの奥行きが15m~30mの場合3で割った数字が後退距離になります。(15mの場合5m)

⑨道路後退と同じように水平投影外周線からの距離です。建物高さの1/2という制限もあり、建物で10mの高さがある場所は隣地より5m離す必要があります。(建物の最高高さが10mの場合、全ての外周線から5m離すわけではありません)

⑩敷地の出入り口以外はなるべく健全な樹木を残します。道路側は電線がある場合が多く、倒木などで電線が切れると大変なので枯れている枝など適時伐採して下さい。電線に近い場合は必ず中部電力に連絡をして下さい

長くなりましたが、軽井沢町自然保護対策要綱の保養地域の場合でした。集合住宅や住宅以外ののものを建築する場合など、内容が変わります。こちらで説明されていないこともありますのでご注意ください。自分の思い描く別荘や住宅が建築可能か、土地探しの参考にしてみてください。

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